★メタル/ロックとは一線を画す音にフェイント、アルバム「Meteora」(メテオラ)
初めて聴いたのはアルバム「Meteora」。まるでフェイントをかけられたような感覚でした。今まで聴いてきたメタル/ロックとは一線を画す音の構成です。シャウト系とラップ系のツインボーカルの組み合わせ。バンドサウンドに、効果音キーボードや打ち込みを持ち込んだ斬新なミックス。聴きやすくて口ずさんでしまう歌メロ。すべてが矛盾なく美しく、一つにまとまっていました。
★メテオラのジャケ写はアート
これも大好き。メッセージ性重視の、アートのような写真。メテオラの各曲のイメージがつながっていき、この写真にたどり着くような、そんなストーリー性を感じる写真です。
★ジャンルに囚われない「Figure.09」、まさに新しいリンキンパーク・スタイル。
中でも特にらしいな、と個人的に感じるのが、Figure.09。イントロからキーボード、すかさずメタル調のディストーションのギター、そしてラップ。まさに新しいリンキンパーク・スタイル。ジャンルに囚われない創作の時代が来た!(笑)みたいな、そんな新しい雰囲気を感じてました。
★アニメーション版のMVが有名なBreaking the habit、チェスターの声がすばらしい
アルバム中で最も好きなのはこのBreaking the habit。アニメーション版のMVが有名ですね。チェスター・ベニントンの歌声が素晴らしい。声だけで、背後に隠された悲しい物語を連想させます。
★デビューアルバム「Hybrid Theory」がすごすぎる
-特に印象に残る「One step closer」-
ここからさかのぼる形で、デビューアルバム「Hybrid Theory」を聴いたのですが、これがデビューアルバムって…、す、すごい。奇跡的。とてもデビュー作とは思えない。
特に印象に残るのが「One step closer」。一歩一歩、じりじりと追い詰められていく感覚と、それによる心の痛み。若さゆえの鋭い感覚が激しいシャウトにのって、まるで私たちの心を切り付けてくる。つらい曲ですが、3分だけなので(笑)
★最後のチャンスだったとは
私自身は、ライブやフェスに行ってお祭りのように騒ぐのが好きなタイプではないので、普段は滅多に行きません。実は。
そんな私が、チェスターの生声を聴きに行ったことがあります。暑い真夏のフェス会場は、その早い時間帯には珍しいほど、いっぱいいっぱいの人でした。大好きな曲「Castle of glass」が流れた瞬間、感激で泣きそうに。同じパートを一緒に歌って、チェスターの声といま同じ瞬間に存在しているんだと思うと、ボーカルとしてとても幸せだったのを覚えています。それが、私がチェスターの生声を聴ける最後のチャンスだったとも思わずに…。